こんばんは, シンです.
クリスマスも無事終わり, もういよいよ年明けという雰囲気ですね.
皆さんはこのホリデーシーズンをいかがお過ごしでしょうか?
私はフィリピンの友人宅で年越しです.
さあ今回はイギリスのスーパーバンド, Coldplayについて語ります.
今年の11月にColdplayの新しいアルバム”Everyday Life”がリリースされました!
本当に一言で言うとクソ良いです. またロックの新しいジャンルに到達したなあという気分です.
一緒に演っているのがベルギーのStromaeっていうのも最高ですね
こちらは後半のベスト曲に近いですね
アルバムの2曲目に置いているのも秀逸だなあと思います
ちなみにギターのリフの感じがかなりU2のそれに似ていると思いません?
音楽そのものについて言葉で語るのはあまり好きではないので, そろそろ本題に入ります.
https://www.rollingstone.com/music/music-album-reviews/coldplay-everyday-life-918255/
それでも一応誰かの意見が気になる方は, ローリングストーン誌を一番オススメします. 私が何かアルバム等に対する世間の評価が知りたい時には一番最初に見るのがローリングストーン誌です.
今回のアルバムは, (毎度のことですが)ボーカルのChris Martinおよびメンバーが様々な社会問題に対する心の痛みを唄っています. シリア内戦, 止まらない銃の拡散, レイシズム等…
そんなこんなあって, 最初のライブはヨルダンで行われていますし, アラビア語のタイトルの曲もあります.
聴いていて, 一つの考えが頭に浮かんできました.
「この人達, 過去にもアジアを舞台にした曲を何度も作ってきているけど, どういうつもりで演奏しているんだろうか?」と.
パっと思いつくアジアンな曲は間違いなく”Hymn for the Weekend”ですよね.
このやたらとインドのエキゾチックさを印象づける様なMVの作りを観て, ふと思いました. 「これも一つのオリエンタリズムなんじゃね!?」と.
オリエンタリズムの概念については, もちろんエドワード・サイードの「オリエンタリズム」の本を参照しています. 深くは触れないですが, ここでは簡単に便宜上「西洋人から見た(そして頭の中で作り上げた)エキゾチックで理解不能なオリエント(東洋)像」とでも定義しておきます.
https://www.amazon.co.jp/dp/4582760112/ref=sr_1_1?keywords=%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0&qid=1577286790&sr=8-1
超有名かつ基本書なので, 読んだことのない方には是非一読をおすすめします. これ抜きに文化論も国際政治も語れませぬ.
さあそこでGoogleで”Coldplay” “orientalism”と調べたところ, 出るの出るの笑
https://www.salon.com/2016/02/02/coldplays_eat_pray_love_india_their_beyonce_collaboration_is_even_more_insidious_than_cultural_appropriation_and_its_not_the_bands_first_time/amp
https://www.theguardian.com/music/2016/feb/01/coldplay-beyonce-hymn-for-the-weekend-cultural-appropriation-india
https://medium.com/the-establishment/orientalism-beyonce-and-coldplays-hymn-to-the-weekend-3b0a5d934f44
https://www.bbc.com/news/world-asia-india-35457653
公正を期すために, Coldplayに対して超高圧的に批判しているものも, やんわりとしているものも, そんなん気にすんなよみたいな記事も複数リンクを載せてみました.
まず感想から述べると, これ, 論文一個書けるなあ…というくらい壮大な話でした.
そして私の結論も最初に書いておくと, 最後のBBCの記事に若干近くなりますが, 多分オリエンタリズムではないし, どう見られているかなんて気にするなよ!という姿勢です.
Lovers in Japanもそうですが, Coldplayの初期には結構オリエンタリズム的な姿勢(というか普通のイギリス内で言われている日本に対する印象論に影響されていた面があっただろうという感じ)が若干感じられるのですが, Princes of Chinaの際にあらゆる方面から叩かれたり, Hymn For The Weekendのときもインド人等から批判Youtube動画を作られまくったりとして, 今は本当にないだろうなと思っています.
なぜ私がChris MartinもColdplayの姿勢もすごく好意的に受け止めているかというと, Lovers in Japanにおける日本も, Hymn For The Weekendにおけるインドも, 一応自分の目で見て, 自分の肌で感じて(プラス元々イギリスで良く言われている言説の固定観念もあり)その国の稀有な点や優れている点を見つけ出そうとしているわけからです.
ちなみにボーカルのChris MartinはLovers in Japan収録のアルバム”Viva La Vida”を発売したとき, 日本に関して ”No one associates romance with Japan. Everyone thinks Japan is just about Hitachi and neon signs, but every time we’re there, we see these amazing sunrises. It’s very sexy.” と評しています.
日本に関しては, sunriseというアイコニックな美しさを見つけ出し, インドに関してはtechnicolorという特徴を自らの力で見つけ出したんだと思います.
彼らは無駄に「貧困なオリエントの人間たちを見出しにきた白人様だぜ」感を出さないし, technicolorを見出したColdplayは元々”technicolor的なもの”をずっとステージやデザインに使い続けてきており, またそれ以降より一層technicolorを取り入れている姿勢を伺うことができます.
そして彼らのチャリティー精神や方々での社会問題に関する言動を見ていれば, 彼らの姿勢が本物であることは間違いないでしょう.
ところでこれはサイードのオリエンタリズムに対するある種の反論なのですが, 私自身オリエント世界を色々旅してきて, 第一世界で発信されるオリエント世界に関する情報が今だに偏向性があるのは, 一部現地人のせいもあるだろうなと思っています.
日本の無駄に”伝統文化っぽい”商品を観光地で販売しまくっている現場を見てもそうですが「◯◯っぽさ」を無駄に全面に出したマーケティングをしまくっているせいで, その国に対する浅いかつ誤った印象を外国人に与えてしまう機会が本当に多いと思うんですね. しかもそのマーケティングをしている背景にある歴史や文化的変遷に関する説明ができない人がそれをやっていることが非常に多いため, 日本に対する誤解を解く機会がないという悲劇…
それもこれも, “相手から見られているであろう自分”を意識しすぎているからだと思うんです. そして文化人類学だとアジア人は比較的その傾向が強いと言われています(ある意味ホスピタリティーの一貫でもあるのがこの問題を難しくしているのですが).
私の場合, 外国人の友人が日本に来てガイドをする時は謎にバッティングセンターに言ったり彼女や友人を呼んで普通に飲むだけみたいなイベントを開催しちゃうので, あまりそういうホスピタリティーも発揮の仕方は分からないんですが…
まあ文化の発信のされ方や思われ方ってどうでもいいじゃないですか, 自分がその価値観や風俗習慣を大事にしていれば.
だから他人とかは置いておいて, 堂々と自分の信念にしたがって生きましょうや.
そんな新年にしましょうや.
以上, フィリピンの年明け直前の夜より.
P.S. 2019年は本当に多くの読者の方々からご愛顧いただき, 誠にありがとうございました!
2020年はより一層パワーアップして(頻度もできたら上げていきたいです…)お送りいたしますので, 引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。

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