カテゴリー: 教育

“積極的”何もしない主義

“積極的”何もしない主義

 こんばんは, シンです.
GWに廃人の様な生活を謳歌していた私としては, この最高な生活が終わってしまって大変辛い思いをしております.
普段は非常にアクティブに生きていたいのですが, 今は久しぶりにこんなに合法的にインドアでいられるので, これはこれで楽しむべきかなと思っています.
本当は, 選択肢のある中で廃人をするのが一番心地よいのですが…

 さて, 今回は「“積極的”何もしない主義」について語ります.
これは昨年末に書いた「Coldplayとオリエンタリズム」という記事と並んで, 将来的に論文を書きたいなと思っているタイトルです(皆さん取らないで下さいね笑).
さて, このタイトルについて,
①このタイトルを書くに至ったきっかけ
②日本的なあなあさ
③実質何もやっていないのにやってる感だけ出すやつ

という3段階でお送りしようと思います.

 まず①の, 「このタイトルについて書くに至ったきっかけ」を書きます.
一つはプライベート的な友人との会話でした.
友人も私も, ちょっと前に人間関係で似たような悩みを共有していまして, 電話で相談をしておりました.
お互い現状をどうにかしたいと思っている→しかしながらコロナというどうにも身動きが取りづらい状況にある→相手の出方をもう少し見極める時間が必要→正しく解決したいからこそ, 今は敢えて何もしない.
という結論に至りました.
思い立ったらGOの私ですが, また今回も今は何もしないという決断をしてしまいました…最近こういうことが増えたな…
(↓そう言えば, 敢えてGOしない, STAYしようという結論を出した際のことも以前ポストしていたので, ご興味あれば.)
https://sh1nk1ba.com/2019/11/28/should-i-stay-or-should-i-go/
これは②の日本的なあなあさに続けます.
念のため先に言っておくと, これは必ずしも悪いわけではない!と私は思っています. 詳しくは後述します.

さあもう一つのきっかけは, 仕事に関してです!
私は, 基本仕事は好きなんですが, ここ最近は仕事しているフリをさせられる組織論のクソみたいな時間が多かったので少し仕事が嫌になっていました.
そこそこやることはあったのですが海外事業ですから必然的にある程度仕事が減るのは仕方ないことだと思うのです.
それなのに, 組織内部的に, 「俺たちは仕事やってるぞー!」というアピールをするためだけに, 謎のリストとかを何個も作成しています.
本末転倒というか, 誰を見て仕事をしているんだ, と馬鹿馬鹿しくなってきます笑
要は, 仕事してる風をしている訳です.
この実際には何もしていないのに, やってる感を出していく, というのは③に続いて行きます.

 次に, ②の「日本的なあなあさに」ついて語ります.
前述の通り, 敢えて何もしない!という決断をした際にふと思い出したことがあります.
それは, 以前経産省の官僚と今後のエネルギーミックスについて語っていた時のことです.
ちょうど数年前から, アメリカを中心にかなり急進的なくらい, グリーンボンドだ!ゼロエミッションだ!カーボンフリーだ!という流れが出て来ましたよね.
また日本に特有の問題もあります.
福島第一原発の事故を受けて, 日本の原子力政策をどうするのかという問題と, FIT制度というクソ政策をどうするんだという問題です.
これらの問題を抱えた中で, 今後の日本のエネルギーミックスどうすんねん?
と言う議論をしていた訳です.
※FIT制度とは, 再生可能エネルギーの活用に取り組んだ企業に対して政府が補助金をたんまりくれる制度であり, 2010年度初頭に始まりました.
結局年間2.4兆円もの財政負担を国民に強いることとなり, また補助金をもらえるから, 自分達でマネタイズのためにコストカットとか頑張らなくて良いや!という企業のなあなあとした企業体質を生んでしまいました.
良かれと思って支援した結果, 企業が体質改善をしないというモラルハザードを起こしてしまったという, パラドキシカルロジックの典型例となってしまいました. アメリカのリバタリアン達からしたら, 真っ先に叩きたくなる様な政策ですね.
ちなみにこのFIT制度は昨年から徐々に削減される方針です. 当然だ.
詳しくは長ったらしいエネルギー白書をご覧ください笑
結局アメリカでなぜこの様なグリーンボンドの流れが進んだかと言うと, メリルリンチの様な巨大投資期間が動き出したからなわけです.
デカい金が動くから, 環境に優しいことしないと!と言う極めて健全な資本主義の流れです.
(↓ちなみにこれが現在, 経産省が掲げる現在と将来のエネルギーミックスです)

これを見てすぐ分かると思うんですけど, 「え, 再エネ少なすぎじゃね!?」ってことですよね.

まあ日本国内でも昨年くらいから突然(というかやっと)再エネ増やさないと流石にヤバくね?という風潮が出てきたので, ちょっとは変更になるかも知れないですけど, 世界の先進国との足並みは揃っていない状況です.
METIの人に聞いたところ, 概ねどの事業者にも生活がある, 原子力はベースロード電源だから簡単には変えられない, 再エネは金がかかる等の理由から, ドラスティックに変えることはできないんだとか.
だから, 「敢えてあんまり変えない政策にするんだ!」とのことでした.
まあエネルギーという人間の生活に深く関わるインフラのため, 破綻させるのがまずいことは分かりますが, 悠長だなとは思いました.
一応肩を持っておくと, 火力発電でも, 低炭素石炭やクリーンディーゼルの様な工夫もしているみたいではあります.
でも世界の投資家の流れに置いていかれないか, 依然として危機感は禁じ得ないので, 注視していく必要があるでしょう.

 今回の日本政府の一連のコロナ対策でも分かりましたが, 我々の敵は安倍政権でも野党でも, どこかの事業者でもなく, 「日本的なあなあさ」なんだなと思いました.
日本のこの中途半端なコロナ対策で, 各国に比べて感染者数が少ないのは, 明らかに元々の衛生観念の違いが大きく, 100歩譲っても政府のお陰とかではない笑
数年前に話題になったリーガルハイというドラマで堺雅人演じる古美門先生が法廷で語っていた, いじめの正体の「空気」というものに通じるところがあります.
正しいと分かっていても, 周りに合わせなきゃいけない, ドラスティックなことができない, そんな空気感が日本にはあると思うんです.
どこか他力本願というか他人事みたいな感覚, 誰かがやるでしょ, 周りから叩かれたくない, デカいことやって失敗したくない, そんな空気がありますよね.
この空気の大きさ, それ故のなあなあさを感じました.
霞ヶ関の中では経産省はイケイケ集団と目されており, また他の省庁からかなり嫌われているんですが, 流石に資源エネルギー庁だけはそうもいかないみたいです.

この「空気」という魔物の大きさは強大です.
https://www.youtube.com/watch?v=oEYeh0tU1vo

 さあ次は逆に③の「実質何もやっていないのにやってる感だけ出すやつ」について語ってみようと思います.
まずは最近話題のニューヨーク州知事のAndrew Cuomo氏について.
彼は毎日の様にメディアの前に出て, 非常に多くの情報を語っています.
何人出たか, なぜ感染したか, これからどうすれば良いかなど…
それ自体は素晴らしいと思います.
以前のポストでも書いた通り, この様な状況に於いては, リーダーが出てきてくれるだけで安心しますからね.
現在の日本で言えば吉村大阪府知事みたいなイメージですかね.
大阪と違って, このクオモ州知事が駄目なのは, 「やってないから」ですね.
大阪が独自に色々やっているのは皆さんも日々ニュースで観ていると思うのですが, このNY州知事は, やってる感や寄り添ってる感をめっちゃ出す割に結果が出ていない…。
カリフォルニアやワシントンなどと比べてNYがかなり悲惨な状況になっていることは皆さんもよくご存知でしょう.
クオモ氏は, 初動を明らかに間違ってしまったんですね.
3月に不要なビジネスを閉めさせるのを怠っていた….。
それを結構他の人にしているのが, なんとも滑稽です.
(もちろんNYはカリフォルニアと比べて気候も寒く, また自動車社会のカリフォルニアに比べて鉄道社会であることもかなり影響しているとは思うので, 全てがクオモさんのせいではないですけど)
ですがこの人, すごい人気なんですよ.
アメリカではこういう口が上手いリーダーが受けるのかな, 自分の非は認めずに, やってる感出していく人.
グレタさんが欧米でかなり受けているのも, あのアピール力のある話し方のおかげなのでしょうか.
日本とは根本的に求められているリーダー感が違い, だからこそ教育にもかなり違いが出てきている様な気がします.
欧米ではこのレトリックをかなり小さい頃から習うのに対して, 日本では人前での発言の仕方や, 巧妙なレトリックとかは習わないですよね.

 日本では, リーダーシップ像としては東洋的影響の方が強く, いわゆる不言実行の人が多い印象です(だからこそ外交では他国のプロパガンダ攻勢に負けるんだろう).
論語の一説に「巧言令色鮮し仁」という言葉がある通り, 欧米に比べたら口だけの奴をむしろ嫌う傾向にある様です.
大阪府知事はちゃんとやっているからよし.
小池都知事はどちらかと言うと欧米っぽいスタイルですね.
「劇場」を作って, ◯◯と戦っているイメージを作り出すことで, やってる感を出しています.
現在で言うと主に安倍総理を中心とした中央政府と戦っている, と言うか政府に働きかけているイメージを作っていますよね.
小池さんが何をしたんだと言う話は, 今回は割愛します.
ちなみに有本香さんというジャーナリストの方は, 少し個人的な恨でもあるんではないかと思うくらい, 就任当初から小池劇場をずっと糾弾しています.
まあ結局, アピールとかは別にどっちでも良いから, 仕事してくれって話ですね.
リーダーって難しいですね.


子供のバイリンガル教育に答えを出したい

 こんばんは, 今週は週末まで仕事してしまいました.
2020年はかなり忙しくなりそうです. 嬉しい限りです.
来週から私のバスケのシーズンが始まるので, コンディション調整の為に仕事終わりに本格的にランニングや筋トレをしているんですが, 激務になった場合にどれ程できるかが不安です. そして仕事が5時とかに終わればどこかにバスケをしに行くこともできるのかも知れませんが, それは流石に無理かなと諦めています.

 そういえば最近カフェで勉強していると, 英会話のレッスンをつけてもらっている人によく遭遇します.
素晴らしい試みというか風潮ですが, 残念ながら全然でしたね…
とは言っても, 言語学を少しだけ勉強していた際に, 「小さい時からバイリンガルにしてはならない!」という論文を読みすぎてしまったので, すごい小さい子が流暢に英語を話しているのを見ても居心地悪くなってしまうんですが,,,
元々教育に興味があったので, 子供に何歳くらいからどれほどの力量を割いて外国語を学ばせようかと考えておりました. そこで最初にハマったのが, Critical-period Hypothesisという理論でした.いわゆる”臨界期”に関する理論で, 子供を12~15歳くらいまでにちゃんと習わせないと完全なるバイリンガルには成れないぞ!というものです. そしてこの理論を世に広めたEric Lenneberg先生にはその後も言語学関係で大いにお世話になりました.
https://englishpost.org/critical-period-hypothesis/
上のリンクに非常に簡単に書いてあるので, もし良かったら読んでみてください.

 とにかく, おお!それはいけない!やっぱ小さい頃から習わせないとダメだな!としばらくは思っていたのですが, 最近Double-limitedやらPrimary-language Impairmentという言葉を頻繁に見かけるようになり, 少々不安に思っております.
この理論は, あまりにも小さい頃から多言語教育をしすぎると, 最初の言語も含め, どの言語も中途半端になってしまい, 言語の発展が遅れてしまうぞ!という内容になっています.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2900386/
https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/25002/mhb_03_001.pdf
私はこのダブルリミテッドをあまり良くない様に書いてしまっていますが, 上のリンクで貼った様に, 別に◯◯語も結構話せる子とか, ◯◯語も聞いて分かる子という様に捉えることができる方は別に気にする必要はないかと思います.そして原因や具体的な時期, 習熟度のマトリックス等が特にない, まだファジーな理論なので, あまり気にする必要はない!とか気にしても仕方ない!と言う方も多いです.
とは言っても私は言語って凄く大切なものだと思うんですね.
成熟期にどんな思考をするか, 世界観を得るかって本当に人生を決定づける様なものですよね. そして世界の捉え方や思考の様式は全て言語を通して行われるものです.
だから私は自分の子には卓越した第一言語は最低でも持っていて欲しいと思っています. そしてその上でかなり上手い外国語も習得して欲しい… ワガママですかね笑
https://www.twinword.com/blog/the-sapir-whorf-hypothesis-linguistic-relativity/

 と言うことで, 私の子供の第一言語が何になるかはわからないですが, 第一言語がかなり良い成長の仕方をしているなあと確信できてから(ただし遅くなりすぎたらダメなので10歳くらいまでには遅くともスタートしたい), 第二言語を習って欲しいと思っています. そしていざ習うのであれば, 日本の英語教育の様な中途半端な頻度ではなく, 徹底的に!
そしてちゃんと母語を母語であり続けさせる為に, 母語の教育もしっかりとやります!
とりあえずは大雑把にこんな感じで捉えておりますが, もしこの認識が甘かったら, 何卒ご教示くださいませ…

 余談ですが, 先日日本の小学校でELTとして英語を教えているフィリピン人とカナダ人と話していました.
すっごくヌルいのに, こんなんで給料もらって良いのかな?と冗談混じりに語っていたのが印象的でした.
週一とか週二で各学年の子達にboyとかcatとか教えてるだけだぞ!と…
第二言語としての英語が発達しているフィリピンの例を引き合いに, 日本の子供達はlanguage exposureが足りなすぎる, こんなんじゃ英語使える様にならないよと言っていました. 金と時間が勿体無いよと…
そりゃそうですよね笑
言語のみならず何でもそうかも知れませんが, あまり日本の既存の教育体制に期待せず, 習得して欲しい技能があるのであれば, お金を惜しまずちゃんとした環境を親が提供してあげるのが大事だなと改めて思いました.