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ファミリーズ・プラン

ファミリーズ・プラン

 こんばんは, シンです.
東京が緊急事態中で夜酒を飲む場所も限られてしまっているので, Airbnbで部屋を借りて友人としっぽり飲むことにしました.
数年ぶりにAirbnbのアプリを開いたのですが, そういえば日本でエアビーを使うのは初めてだということに驚きました…
そして割りに最近, 数年前に泊まった時のホストからメッセージで,
「久しぶり!あの時のパートナーとはそろそろ結婚かい?」みたいなのが届いており, なんだか悲しい気持ちになりました笑
すみませんあなたの部屋を借りた後に秒速で破局してしまいました笑

バキバキ独身です, とエアビーのホストに返信しようと思い,
なんだかそのメッセージを見た瞬間, この写真を思い出しました笑
「春とヒコーキ」という名前で芸人活動をされている方なので, 是非YouTubeなどご覧ください.
話もそこそこ笑えますよ.
アベプラでバズって以来, かなり有名な方ともコラボしています.

 さあ今回はアメリカのバイデン大統領が発表したThe American Families Plan (ファミリー・プラン)が非常に優秀なのでご紹介します.
簡単にポイントを書くと…
1. 10年で1兆8000億ドルを拠出(日本円にして約200兆円)
2. コミュニティーカレッジ(いわゆるコミカレ)を無料化
3. 託児所の利用料の補助や育児休業をとった場合の賃金の補填
4. 子育て世帯向けに8000億ドルの減税措置
5. 財源は40万ドル以上(日本円で約4, 400万円)の高所得者から取る
という内容です.
SNSなどで反応を見たり, 友人に聞いたりしていますが, これに対して反対している人はほとんどいないですね.
NHKの報道では共和党の保守層が反対していると書いていますが, これもほとんど無視して良いレベルでしょう.
それこそリバタリアンのような一部の小さな政府を趣向する人たちや政局的にバイデン政権に反対することが仕事の人たちはいますし, 私自身も基本的にはリバタリアン的な考え方をすることは多いので賛否は別れるところかもしれませんが, 事実だけで考えるとこれは非常に優秀です.
以下にこのファミリープランの優秀な点を書いていきます.

 まず第一に, 大きな政府への移行を明確に打ち出しているという点.
中国との冷戦状態, GAFAとの対立という文脈で考えた時, 今後の世界が大きな政府になっていくのはある程度仕方ないと思われます.
これにより, レーガン政権以来続いた小さな政府との決別が起こりそうです.
そして共和党保守派が反対しづらい分野においてそれを打ち出したこと.
世界最高峰の戦略家であるエドワード・ルトワック氏は著書『日本4.0』において, 「あなたが真の愛国者かどうかは, チャイルドケアを支持するかどうかでわかる」と述べています.
そもそもリアリズムの考え方では, 国家の行動指針は基本的に国家の存続なので, そのための安全保障政策など, 新しく生まれてくる, 次世代を担っていく子供がいないと始まらないわけです.
地理的に国家が残っても, それを運営していく子供たちがいないのであれば守る必要もないですからね笑
私自身は普通に子供が好きなので子供欲しいなと思っていますが, 国家政策としても非常に重要なわけです.
ミアシャイマー氏のようなリアリストの学者は常々国家のパワーの源泉に「人口」を据えております.
つまり共和党保守派は自称愛国者の人が多いですが, この政敵によって打ち出されたファミリープランに賛成するかどうかという踏み絵を踏まされているわけです.

次にオバマ政権時代の失敗を取り返せる可能性があるということ.
オバマケアによって中産階級の方々の保険料負担が倍増してしまったことは常々悲鳴として叫ばれており, トランプ元大統領が勝利できた要員の一つとなりました.
その時の副大統領はもちろんバイデン氏です.
今回のファミリープランによって, 所得中央値の1.5倍くらい儲けている人まで支援しますよという政策が入っているのですが, これによって, 一人暮らしであれば十分生きていけるけど子供を2, 3人育ててしまったら大変だ…という人を手助けできます.

そして徴収する人を40万ドル以上の所得者にすること.
トランプ政権下で取り逃してしまった本当に金持ちの人から徴収することにより, より平等な社会にする狙いです.
年収4,400万円なんて, 流石にそんなにいない&ここから取っても困らないでしょうことですね.
いくらアメリカと言えど4,400万だったら超もらっている方みたいです, 流石に笑
世帯年収1,200万円以上の家庭に対する子供手当を廃止した日本とは大違いですね…
世帯年収1,200万円って別にそんなに裕福ではないですよねという前提のもと, また子供手当というチャイルドケアを削るという本当に腐った政策です.
そもそも全然足りていないくらい大した金額ではないのに…
前述の書に「高齢化が行き着くと, 国内の雰囲気は保守化し, 悲観的になる. 未来のことを考えない近視眼的な思考がはびこるようになる」という指摘をご丁寧に政治家と官僚が結託して証明してしまっています.

最後にこのファミリープランの優秀なところは, しれっとDiversity & Inclusionを入れてしまっている点です.
支援するコミカレの中に人種的マイノリティの学校も同時に入れてしまうことで, 基盤支持層の心もガッチリ掴んでいます.
このように誰にも文句をつけづらい政策に自分のやりたいことを盛り込むという, 極めて賢い方法論です.
直接的には関係ないですが, 私も最近所属組織の中でDiversity & Inclusionの推進委員のようなものに就任しました.
D&Iのそもそもの意義や方法論について学んでいるところですが, 良い文献などあればご教示いただきたいです.

 ということで今回バイデン政権のファミリープランが如何に優秀かということについて見てきました.
本当にバイデン大統領の下についているスタッフって優秀ですよね.
よく分からない分裂を繰り返している共和党もぐうの音の出ない対中強行策をちゃんと打ち出していたり, 自分たちの支持層もガッチリ掴んだり, ほとんど非の打ち所がないです.
昨年, CSISのレポートで安倍政権下の側近である二階幹事長と今井秘書官が強力なパンダハガーであると名指しで批判されていたのが記憶に新しい方は多いのではないでしょうか.
また数日前の朝日新聞では, 2017年の二階幹事長が訪中した際に習近平氏に手渡した親書の内容が180度書き換えられていたことが明らかにされました. 本当にこんなに表立って売国というか, スパイ工作みたいなことやってしまうんですね笑
まあ安倍総理の退陣により, 今井秘書官を排除できたのは良かったですね. あとは河井案里氏の事件で二階氏を追いやることができれば…それと公明党…
日本の対中政策, コロナ対策, 人口減少対策, どうするのでしょうか…
先は見えないですが, もう少し諦めずにできることをやっていきましょう.

 最後はルワンダでプロバスケット選手としてデビューしたJ Coleに敬意を表して, 新しいアルバムからmy lifeをお聴きください.

Ja Morant on my Grizzly
Beats Solo Pro 3を買ってから, ヒップホップを聴くのが捗って良いです.
Emily in Parisも笑

La petite mort

こんばんは, シンです.今回はタイトルが書きたい内容と一見関係なさそうに見えるのと, これを説明しないと意味の…

老害の正体

 こんばんは, シンです.気づけばもう6月でかなり暑くなってきましたね.まだまだクーラーはつけない予定ですが,…

ファミリーズ・プラン

 こんばんは, シンです.東京が緊急事態中で夜酒を飲む場所も限られてしまっているので, Airbnbで部屋を借…

COUP D’ÉTAT

COUP D’ÉTAT

 こんばんは, シンです.
大変ご無沙汰しております.
プライベートの方で大変で, また暫く時間が経ってしまいました.
まだまだプライベートの方も落ち着きませんが, 書かないわけにはいかない大変な大事件が起きてしまったので書きます.
ズバリ今回は, 昨日未明に起きたミャンマーのクーデターについてです.
まず1. 概要 について, その後2. 簡単な解説をしていきたいと思います.

 まず1. 概要について.
今回の事件は, まず正確に言うとクーデターではありません.
別に大差はないのですが, 一応国際関係学および地政学などに関わる人間として, そこは明確にしておきたいと思います. 英語, もしくはスペイン語ではpronunciamentoと言います(日本語で何と呼ぶかは知りません).
世界三大戦略家の一人かつ, 世界唯一と言って良いであろうクーデター研究者のエドワード・ルトワック(Edward N Luttwak)氏もTwitter上でそのように述べています.

クーデターと言えるほど計画性があり賢いものではなく, 単に軍隊が議会などに侵攻しただけのぬるいもんだと言うのが氏の考えでしょうか. ※この点, 後で加筆・修正します
この細かい話は置いておいて, ことのあらましを簡単に書きます.
簡潔に書くと, 昨日2/1の早朝にミャンマーの軍隊が国家顧問のアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi) 氏やウーウィンミン (U Wint Myint) 大統領などをはじめとした政府側の要人を取り押さえ, 権力を掌握したということです.
これに伴い1年間の緊急事態宣言が発令されており, 副大統領のユーミンスウェ(U Myint Swe)氏が一旦大統領として君臨するらしいですが, 実質的には軍トップのミンアウンフライン(Mint Aung Hlaing)氏が握ります.
報道を見る限り民間人に死傷者が出ているという話はまだ出ていないですが, 首都ネピドーや中心都市ヤンゴン(ラングーン) では軍が道路を封鎖し, 議会なども抑えているようです.
また夜8時以降の外出を禁止したと, MRTVという国営テレビを通じて伝えた様です.
本来MRTVは国営テレビであり軍とは一線を画しているものでしたが, 現在では軍の持っているMWDと同じ内容を報じている様です.
ちなみに現在は国営テレビ以外の民放は見られなくなっている様です.
一時はネットワークも使えなかった様ですが, 現在は復旧しています.
https://www.mmtimes.com/news/myanmar-announces-state-emergency.html
https://www.bbc.com/news/world-asia-55882489
(一部現地の友人情報)

 次に2. 簡単な解説をします.
なぜ起きたのか, なぜこのタイミングなのか, 何がしたかったのか, このクーデターの評価について語っていきます.
経緯は簡単で, 昨年11月8日に行われた総選挙において, アウンサンスーチー氏が実質的に率いるNLDという政党が約8割もの得票を得たわけですが, それに対して軍はかねてより不正を主張しておりました. そして残念ながら彼ら軍の主張は既に選挙管理委員会によって却下されています.
アメリカ大統領選におけるトランプ陣営と似ており, 彼らは正式な司法の場において決定的な証拠を提示できなかったわけですが, それでもあいも変わらず不正を主張し続けていたわけです.
その不正選挙を主張していた急先鋒が新しく大統領に就任したウーミンスウェ氏であり, 元副大統領です.
彼は元々軍の高官であり, 軍の後押しによりスーチー政権でも副大統領の座に就いた人です.
https://www.irrawaddy.com/news/burma/myanmar-military-seizes-power.html
そしてタイミングも簡単で, ちょうど昨日2月1日が新しい会期初日だったからです.
ここで何もしないで2月1日を迎えるということは, 実質的に選挙結果を認め敗北宣言をしたに等しかったわけです(実際に敗北したんですが, トランプ陣営のQアノンやクラーケン信奉者達の様に, 事実や理論などは通じません笑).

 しかしながら軍がこのクーデターを起こした理由は何だと聞かれると, 正直「分からない」というのが本音です.
上記の様な事情により, 彼らにとって喜ばしくない状況であったことはご理解いただけたかと思いますが, わざわざクーデターを起こす必要があったのか, クーデターを起こして何を実現したかったのかは微妙です.
というのも, 2008年に施行された憲法によれば, どれほどNLDが人気を博しても軍は25%の議席は担保されているからです. そして憲法改正には75%の賛成票が必要であり, 軍の中から造反が出なければ憲法改正などできません.
実際2015年にも選挙がありNLDが大勝しましたが, 一応NLDは法を遵守する意識があるので, しっかり25%の議席は軍が持っておりました.
NHKのバンコク支局の人が, ロヒンギャ問題で海外からの投資が滞っていることに軍が見切りをつけたと言っていましたが, 全然納得できません笑 彼は本当に軍と中国の関係, 西側諸国とNLDが歩んできた民主化の歴史を知っているのだろうか…
BBCではそれでも驚きとして捉えているとは結んでいるものの, 国の父たる軍が選挙でここまで大敗するとは思っておらず, 恥をかいた軍が躍起になってクーデターを起こしたと解説しています. いや, そんなことでこんな国民をますます敵に回す行動を起こすだろうか…
戦前の日本で起きた2. 26事件も似た様なクーデターですが, 今回の件と決定的に違うのはしっかり軍のトップの人たちが先導している形になっていることです.
一般的に軍のトップの人たちは実際の戦場の凄惨さを理解しており, また賢い人たちなので感情に流された非戦略的かつ過激な行動は慎む傾向にあるというのが世界の常識です.
ということで, 正直あまりしっかりとした理由は分からないというのが現状です.

さあ次にこのクーデターを戦略的, 戦術的な観点から評価してみます. ※この章は後に加筆・修正します.
まず戦略的に言うと, 彼らのモチベーションが分からないので, はっきりしません.
明らかになっている情報だけを元にしている限りは, 今回クーデターを起こしたこと自体が戦略で負けているので軍になっているプラス要素はありません.
具体的には, 国家のシンボル的存在であるスーチー氏を捉えたこと, 国民に多大なる迷惑をかけていること, そして憲法が改正される恐れが低いということが挙げられます.
少し陰謀論チックな仮説に基づいた戦略の考察は, 次項に譲りたいと思います.
戦術的には, 冒頭でも述べた通りこれは学術的にクーデターではなく, pronunciamentoと呼びます.
これは聴き慣れないものかとは思いますが, 90年代に南米で起きた物が近く, 軍全体が国家権力を奪うことを指します.2014年にタイで起きたものもこのpronunciamentoに入ります.
クーデターは2.26事件や2016年のトルコで起きたものがクーデター未遂と呼ばれるもので, イメージしやすいかと思います.
こちらは軍全体ではなく, 軍の中の一部が反乱を起こし, トップだけを代えて基本的な国家の運営組織や方法などは変えない物を指します.
ちなみにクーデターが成功し, 彼らの実現したい何かしらが達成できる可能性が低いですが, 今後の進み方次第では案外統治を長引かせることはできるかなと思っています.
現状のショボいところは, ここまで国民を敵に回している事実, 情報統制が甘い, 国家のシンボルたるシュウェダゴンパゴダを占拠していないこと(報道を見る限り)などが挙げられます.
逆に現状で優れているところは, 空港を封鎖し占拠していること, スーチー氏を捕らえていることなどでしょうか.
今後はSNSを禁止にし, 今やっている通りの国営テレビのみを続けること, 中国の全面的な支援を受けること, シュウェダゴンパゴダを占拠し, スーチー氏に軍による統治を認めさせることができれば, 案外成功する可能性はあるかと思って見ております.
簡単にそれぞれ解説すると, 国家のシンボルを陥すことは国民の心を挫くのに有効です. 空港を封鎖することは敵対的な外国勢力(ここでは主に西側諸国)の排除に有効です. 情報統制の効果はお隣の中国をご覧頂ければ明らかです.
案外西側諸国を中心とした国際社会からのバッシングおよびFDI(対外直接投資) の減少は大きな影響を与えないかなと思っています. もちろん国民生活の水準と国民感情は悪化するでしょうが, 何十年にも渡って西側諸国と断絶し中国とのみ非常に仲良くしてきたのが軍です. また経済発展は民度を上げてしまうので, 国民が貧しい方が軍としては打倒の対象にならなくて良いのです.
クーデターの技術的な話については, 前述のルトワック氏のクーデター入門を是非お読み頂ければと思います.

※追記(2021. 02.24) クーデターの戦術的な部分に明らかな認識違いがあったので, 加筆・修正しました.

さあここまで見てきた様に, まだ何が起きているのか, 何がしたいのかははっきり分かりませんが, しっかりと続報も注視していきたいと思います.
日本人にとっても決して他人事ではありません.
このまま軍の統治が続くことは, 前述の通りミャンマーがますます中国に飲み込まれる可能性が高く, またお互いに接近するだけのモチベーションがあります.
一般論として私は独裁が100%悪で民主主義が完璧だなどのナイーブなことを言うつもりはありませんが, 今回はミャンマー国民のほとんどが反対しているという点で, 精神的にはミャンマーの民主化を後押ししていくべきでしょう.
ただ, そのプロセスの点では様々歴史的な背景などがあり, 完全にNLDのみを支援すれば良いというわけではありません.
この支援のプロセスについては次項で詳しく書きたいと思っていますが, まずは私の以前のポストをご参照頂ければと思います.

 最後に, ミャンマーの自由と民主化を祈念して結ばせていただきます.
また次のポストでこの話題について取り上げていきます.
#justiceformyanmar
#save_myanmar

こちらの画像は最近若者を中心に回っている画像です.

仕事に没頭することが最適解である

 どうも, シンです.
絶対に逃げないために, 前回ポストのタイトルを「エロースについて」としたのにもかかわらず, 結局面倒くさくなってしまいました. 弱き漢よ笑
そしてどうでも良いですが, 最近Apple製品のAir Dropの機能って本当に最強だよなと実感しています. 元々Apple信者ですが.
ケータイが壊れてしまったので, このMacと社用ケータイ, 知り合いからもらった予備のiPhoneでどうにか生きているのですが, 全てAir Dropのおかげでデータ共有が楽にできるからだと思っています.

この有様ですよ泣

 それよりも, まずい報告です.ついに来てしまいました, ヤツが.
数年前に罹り, 毎年1回or2回襲ってくる持病が.普段は朝起きたら罹っていることが多いのですが, 今回は日中に何の前触れもなく来てしまいました.
毎年1〜2週間くらいで治るんですが, あれ重いんよなあー…
せっかく横浜音祭り始まるのに, 明後日バスケの大会なのに, タイミング悪し…
確か昨年もほぼ同じ時期だったなあ.勝手にアスペルガー症候群の姪っ子みたいな病気やろと認識するようにしているんですが, 多分これに罹らなければ, 学生時代に障害児に関わるバイトをすることもなかっただろうなあと思います. 
実際アスペルガー症候群の子や自閉症の子, ダウン症の子たちに学ぶことは多かったです. 
今のところ何も解決策を見出せていないのですが, それは恐らく自分の勉強不足.
まあある程度認識できて飼い慣らすことが出来るようになっただけでも良いか.
治るまでは, 多分結局仕事に没頭することが最適解であることだけ理解しているので, パフォーマンスを発揮していきます. 
凄いんですよね, やる気は全く上がらないのに, コンセントレーションだけめっちゃ上がるんですよ. 
しかも普段飛び回ったり, 動き回ってることでパフォーマンス出していくタイプなはずなのに, こういう時はじっくり分析系の仕事の方ができるんですよ.
行動力あるよねーとかは昔からよく言われるんですが, 案外考える系, というか分析系の仕事の方が合っているのかも.
大学生の時に勉強癖つけておいて良かった…
そしてまあ幸せではあるんですよね, 今日も既に本2冊も読めたし.

 さあ話変わりまして, やっとエロースについて語っていきます.
多分今回だけでは終わらない気がします.
まず古代ギリシャの時代におけるエロースについて.
この古代ギリシャの性愛に関しては, 現代においてジェンダーとかクイア論を信奉していたり, LGBTQ支持の論者の人たちが好んで引用するんですが, まあ多分この古代ギリシャの前提となる世界観を理解して引用している学者は少ないと思っています.
なぜ彼らがこぞって古代ギリシャの性愛を取り上げるかと言うと, 彼らが同性愛と異性愛を同列に語っていたからです.
『饗宴』において, かの有名な喜劇作家アリストファネスは人類の歴史について語ります.
まあ科学的に考えればおかしな話ではありますが, 当時男と女とともに, 男女(おめ)と呼ばれる, 手も足も4本ずつの生き物がいたんだとか.
しかし人間たちが神々に対して不敬な態度を取りまくるもんだから, 神々の親玉のゼウスが怒って二つに分けてしまったらしい.
だから人間は自分の片割れたる半身を求め続ける, それも男女とか関係なく, とりあえず相手を求めたがる.
半身になってしまった不完全なる自分が, 完全なる存在になるために.アリストファネスが神話的に語った話で大事なことは, とにかく同性愛と異性愛を同列に語ったことなんですね.
男は太陽から, 女は地球から, その両性を兼備したものは月から生まれたものらしく, どういう愛だろうが, それはそれらの神々の交わりなんだぞ. ってな感じかな.
だから男が女を求めるも良し, 男が男を求めるも良し.
むしろ古代ギリシャで良い感じのおじさんになるにはゲイじゃないとダメだったんですね.これには色々別の文脈もあるので後述します.

 この考えには落とし穴もあって, あまり指摘されていないんですが, この男女(おめ)や同性愛は当時の『饗宴』が描かれた時点で既に少しバカにされる風潮にあったんですね. というかバカにする人が少なからず存在した.
だから, 当時のギリシャでは同性愛が推奨されていたんだ!現代の私たちも彼らと同じように同性愛を認めよう!と手放しに喜んで同性愛最高!って言うのは当時の世相をあまり反映していない気がします.

 さあ次に同性愛, と言うか徳のある良い感じのおじさんと少年の間の愛, いわゆる有名な少年愛について語っていきます.
これが当時最上の愛のカタチだと思われていた節があるんですね.
徳のあるおじさんは, その徳を将来有望な美しい少年に伝えないといけない.
勇気, 忍耐, 自己節制, 大胆さ, 知性などの徳を教えるのは, おじさん→美少年じゃないとダメなんだ!という論です.
むしろおじさんが女性とエッチする, 子供作るっていうのは多少苦痛だけど, 仕方なしにやってる節があるんだ, みたいなニュアンスで思っていた人もかなり多かったでしょう.
まあつまり当時の徳のあるおじさんたちは, 厳密にはゲイではなく, 両刀使いだったんですね.
いずれにしてもひどく男性社会的というか, 女性蔑視的な世界観ですよね.
これは戦争ばっかやっていた当時を考えれば, 男性的になるのも分からなくはないかな, 古代ローマでも日本の戦国時代も似たようなものなので.
世界三大戦略学者の一人, エドワード・ルトワックは, 「(性的な意味で)堕落の原因になる女性を軍隊に絶対入れるな!」と言っているのですが, もしこの古代ギリシャの人々が本当に上記のような思想を持っていたなら, 古代ギリシャに限っては女性が軍隊に入っても問題なさそうな気もしてきますね. 筋力的なハードルさえなければ.

本棚にちょこんと置いてある, 将軍ペリクレスの置物.
ギリシャ土産.

 私いつも, クイア論者は置いといても, ジェンダー論者というかフェミニストが古代ギリシャが好きな理由が全然分からないんですよね.
古代ギリシャの文化が花開いたB.C. 5th~4thらへんって, とんでもない男性中心社会ですからね.
たまに『女の議会』みたいな作品が描かれて, 活き活きとした女性像が提示されることはありますけど, 別にそれ, アテーナイ全体とかギリシャ全体でそうだったわけではないですからね. スパルタとか多分ヤバかったと思いますよ. マジで男性中心でしか動いてない笑

 少年愛のバックグラウンドやばくねって話を散々しましたが, この少年愛には非常に重要な示唆が二つあると思うんですね.
古代ギリシャの人たちが教育に非常に力を入れていた(カタチはどうであれ)ことと, 本当の愛とは何かという話です.
ここから, なんでお互いにそんな少年愛が成立できたんだって話から, イデア論に飛んでいきます.
この, おじさんと少年の間に何があったかと言うと, 「俺にはこんなに徳があるんだぞ!知恵があるんだぞ!」→「このおじさん良いなあ(少年にも断る権利があるので)」→「このおじさんと仲良くしとけば, 色々教えてもらえるし将来良い徳が身につくかも知れないな!権力の中枢にもいけるかも知れないし!」→「徳とはつまり, 〇〇〇〇〇なんだぞ!分かったか?(パンパンパンパン)」みたいな感じで, セックス込みで教育していくわけです笑
性的な音楽性の違いは私とは合わない気がしますが, とりあえずこの二人の間には, 高尚な徳や知性のやり取りがあったわけです. これが大事.
プラトニックラブという言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが, あれは単にキスをしない, セックスしない恋みたいな意味ではないんですよ笑
なんかまた書くの面倒臭くなってきたので, 続きは次回!笑
プラトニックラブとエロス神への信仰あたりを.
あとBefore Sunriseらへん.